前処理・分析のご相談ならエーエムアール(AMR)へ
PALの誘導体化ソリューションでは、誘導体化反応からGCへのインジェクションまでを自動化することはもちろん、専用の制御用ソフトウェアにより効率的で精度の高いフローの実行が可能です。
メソッドはソフトウェアで作成および制御するため、例えばサンプルの用事自動調製で、各サンプルの前処理から測定までの時間を一定に合わせることができるほか、前のサンプルの分析中に、次のサンプル処理を開始することが可能で、オーバーラップ機能を用いて処理時間の短縮も可能です。
このページでは、タスクのオーバーラップによる時間短縮、さらに、アジテーター(加熱撹拌用モジュール)を2つ搭載することによって、2種の誘導体化反応を同時に行い、さらに時間短縮させるソリューションをご紹介いたします。
PALでは、多検体の分析を行うようなルーチンワークで、自動化による省力化だけでなく効率的なフローで分析時間の短縮や精度の高い分析結果を得られます。
手作業による誘導体化前処理では、サンプルをまとめて調製した場合、初めのサンプルと終わりのサンプルでは調製が終わってから分析装置に注入されるまでの待機時間が異なるため、測定結果の精度に影響を及ぼす場合があります。また、手作業による用事調製は、サンプル処理数が多い場合には長時間の作業となり作業者への負担も大きくなります。
PALによる誘導体化の自動前処理では、ソフトウェアによるメソッド制御で用事調製を行えますので、各サンプルで反応時間をそろえることができます。
下記は従来のマニュアルによるサンプル調製の例。
矢印の長さは前処理後、それぞれのサンプルの測定開始までの時間を表しています。
このように複数のサンプルをまとめて調製するために、サンプルによって前処理から測定開始時間が異なり、反応条件が変わってしまいます。
各メーカーGC用接続キットで、GCおよびGC-MSの上に設置することができます。
下記は一般的な誘導体化アプリケーションを行う場合の装置構成例ですが、希望のフローにより本体サイズの変更やモジュールの追加が可能です。
PALでは専用ソフトウェアによる装置の制御で、タスクのオーバーラップ処理が可能です。前のサンプルをGCへ注入し測定が開始されると、次のサンプルの処理を開始します。
各サンプルのタスクをオーバーラップさせることで待機時間を最小限にし、処理時間の短縮を実現します。
※実際に行う調製作業や分析時間によってオーバーラップできる時間や待機時間の有無は変わります。
※それぞれの誘導体化の温度設定により、アジテーター(加熱撹拌モジュール)が設定温度になるまでの時間は異なります
下記はPAL Sample Control(制御用ソフトウェア)のスケジュールのダイアログ画面です。
サンプルや試薬の添加量、温度や撹拌時間などサンプル調製の各種条件を自在に設定できるので、お客様独自のメソッドを作成できます。
さらに処理時間を短くしたい場合は、アジテーター(加熱撹拌モジュール)を増設することで、オーバーラップできる時間を増やします。
誘導体化処理では、例えばメトキシム化→トリメチルシリル化など2種類の誘導体化を行うことがあります。
各誘導体化の反応温度が異なる場合、その都度加熱撹拌モジュールの温度を変更する必要がありますが、温度の異なる2つの加熱撹拌モジュールを搭載したシステムで、それぞれ誘導体化を行えば、温度の変更をする必要もなく、一つ目の誘導体化反応開始直後に2つ目の誘導体化作業を開始することができ、反応時間と測定時間の兼ね合いによっては、次のサンプルの一つ目の誘導体化を先のサンプルの一つ目の誘導体化中に開始することができます。
これによりオーバーラップする時間が増加するので、全体の処理時間をさらに短縮することができます。
2機の加熱モジュールをそれぞれの誘導体化反応用に使い分け、次のサンプルの前処理開始をさらに早めることでさらなる効率化が可能です。※下記はイメージです。実際の調製手順や反応条件、測定時間などにより異なる場合がございます
PAL Sample Controlのスケジュールのダイアログ画面。赤い帯が1つ目の誘導体化前処理、緑の帯が2つ目の誘導体化前処理、黄の帯が分析のタスクを示しています。
上記のように多検体を分析する場合はPALによる自動化が非常に効果的です。
エーエムアールのPALは、お客様のサンプル処理数やプロトコルにより装置構成を柔軟にカスタマイズ可能です。
自動化システムの導入をご検討の際はどうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。