MS注入口に接続したチューブにスプレーチップを挿入し、
ナノESIスプレーを安定化させるスプレーシステム

近年プロテオーム解析技術の進歩により、多検体解析の需要が増えています。多検体解析では高い再現性を持つシステムが必要であり、またスプレ 一の安定性も重要となりますがスプレーチップ の摩耗や汚染がスプレーの不安定さの原因となることがあります。
公益財団法人かずさDNA研究所の川島様はこの問題に対処するため、AMR製ナノLCMS用パーツを応用してThermo Fisher Scientific製nanoLC-MSのためのスプレー安定化システム「InSplon (インスピオン)」を開発されました。InSplonはスプレーを安定させるためのチューブを使用することで、接続は簡便でありながら高い再現性とスプレーの安定化を実現するシステムです。
従来のナノESIスプレーではスプレーチップとMS注入口の間に間隔を空けますが、InSplonシステムではInSplonチューブを接続したMS注入口に、スプレーチップを1mm挿入することでスプレーが安定化します。このシンプルなシステムにより、スプレーの安定性が向上し、高い再現性を持つ結果が得られることが確認されました。
印加電圧とペプチド同定数
汎用システムに比べ低電圧でスプレーが可能なため、エミッター(及びエミッター一体型カラム)が長持ちします。100 ~ 1,500 nL/min の流量範囲で再現性良くスプレーが可能です。
連続測定における安定したイオン強度を実現
高い再現性を実現
設置方法

①サーモ社純正イオントランスファーチューブにInSpIonパーツを設置します。
②InSpIonパーツのイオン取込口にエミッター先端を1 mm程度、差し込みます。
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